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  酒造りには一升瓶(1.8リットル)一本あたり、全製造段階で10倍強の水が使われるといいます。そこで、 当蔵の製造石数は300石(一升瓶30,000本)なので、単純に54万リットルの水を使う計算になります。 当蔵では、その水全てに井戸水を使っています。
 よく海に近い井戸水は渋水といわれますが、特有の渋味、苦味はありません。創業以来涸れることなかった井戸は、 請戸川の伏流水といわれ、川の水圧と海の水圧が合わさる地点にあります。 そのため、海からのミネラル分とクロール分が多く含まれます。この成分はそれぞれ発酵に与える働きが異なり、 ミネラル分は酵母の発酵を旺盛に、クロール分は米を溶かし米の味を充分に引き出します。 井戸水は数メートル位置が違ったら水質が違ってきます。かつて当蔵でも仕込み水用の井戸以外にも4つ井戸があり、水質の異なる井戸を使い分けていたようです。現在の仕込み水は発酵の進みやすい硬水でありながら、米を溶かすクロールが絶妙のバランスで含まれており、この水で仕込んだ酒は独特のとろみを持ち、他にはない触感(舌ざわり)を持っています。
 水にはさまざまな恵みがあります。酒蔵にとっては財産です。水のサイクル、水の環境についても一緒に考えてみませんか。


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株式会社 鈴木酒造店
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