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15BY 酒造り奮闘記

2004/7/29 南部杜氏。

  南部杜氏の講習に岩手まで行ってきました。 早いもので、行きだしてから8年目になります。その間、若い会員(岩手県外)が増え、参加組合員は遠県までに及びます。全国的に各杜氏組合が今時勢に併せ、組合員は減少しているなか、南部は95回目となる夏期講習を迎えました。途中、中断が余儀なくされた時代があったので、100年以上の歴史を有するとのこと。1回目の講習を拓いた親父さんたちの思いが強く、重かった分、この100年の年月を積み重ねることができたのだと感じます。   

2004/7/25 究極の旨い酒とは、

  今日は、消防の操法郡大会でした。実は、この大会の「ポンプ車操法」の部、浪江町代表として3番員として出場しました。目指すは「優勝」の2文字でしたが、B(自分)のミスで惜しくもなれず?、お疲れ会に持っていった絶対に旨い酒(大吟プラス練習期間の一月半断酒)もそう思えず、究極の旨い酒には未だ遠いことを実感した、そして酔えない一日でした。

2004/6/30 精米機。

  昨日今日と、業者の精米機点検。通常なら3月に行うはずのものなのに、この時期までずれ込み、道具類も片付けられずに3月から落ち着かない気分でいた。

2004/3/10 びん貯。

  北陸ツアーから、考えること数日。純米酒を全てびん貯蔵の算段ができ?、本当は来年度実施する予定のものが前倒しですることに。貯蔵蔵の温度 は、土耕ん醸での貯蔵結果から、若干低めの14〜16℃に。   

2004/2/27 銘醸蔵。

 菊姫、天狗舞、満寿泉。名だたるこの蔵が見学できるとなって、県の清酒アカデミー に随行しました。自蔵の仕事の合間に行かないと、他の蔵の仕事は、当然見れないのですが、幸運にも、搾りも空いて参加することに。
 小バスに揺られての長旅。途中、雪しろの水が流れ込む青白い川、田んぼには、草がところどころ緑く生え、季節は、幾分進んでいるように感じられました。この見学では、テーマが2,3ありましたが、新にテーマを頂き、心新たにしたところです。この3蔵に季節中にお邪魔できたのは、重ねて幸運でした。以上の3蔵の蔵元には感謝でございます。また、満寿泉さんでは、思いがけず懐かしい顔も見ることもできました。知った顔が頑張っているのを見るとほんま、励みになります。謝謝。

2004/2/2 釜途中経過。

  「ふ〜っ」とひずんでるよな、ひずんでない様な、微妙なひずみが、縁切り近くに出てきました。連日、例年より長く蒸しているために、消炉水位が著しく低い状態が続き、その割には、「何とも無いね。結構、丈夫じゃん!」と毎日、形の悪い和釜(11/29を)を称えていたのが、今日は「?」なひずみで、急に不安に襲われた。予備の鉄釜を用立てはしているものの、炉の都合もあるので、なんとか、甑倒しまでのあと数日もってくれないものか、、、。野村監督の投手器用みたい、、、。

2004/1/30 もろみ途中経過。

 今年は、米の作柄から造りの方が心配されましたが、思っていたより、米も良く、農家の方の協力もあり、選粒、調湿、そして、本年度から見直した入荷してからの精米から蒸しまでの原料処理が、一月に入ってからうまく機能しております。低温も続き天候にも恵まれ、もろみ管理も順調です。米が硬いせいで例年よりは酒質が奇麗な感じですが、含み香とキレのバランスが良い酒が多くできています。まずは、ご報告。

2004/1/26 大吟仕込み。

 35%精米の大吟醸の留仕込みを無事終えました。このあと、純米吟醸1本を仕込んで2クール目終了です。ここまで来ると仕込みも折り返し点を越えて、先が見えてきました。まだまだ気を抜く事は出来ませんが、年明けの純米から、各仕事もキマッて、これから酒になっていくのが楽しみなモロミばかりです。

2004/1/12 精米法。

  今期精米分も、早、半分。簡単ながら、今期備え付けた温排気管が思いのほか効果があり、低い無効精米歩合に満足しております。これには今年の硬い米の影響もあるですが、何本か仕込んだ近頃、今期米質による酒質が分かってきました。このうち、数字的なものの中で、酸度、アミノ酸度が高いということです。特にアミノ酸度は、米由来が考えられたので、精米法も、従来の原型精米から、以前より課題としていた扁平精米に切り替えることにしました。といっても、データの積み重ねが大切で、いくら全自動といっても、まかせっきりにはできません。特に扁平精米のように過密状態で低回転の運転では、ある程度手動の要素もありますし、米の計測に加え、そのデータを蓄積、解析、自動で常用するためにも夜中でもチェックが必要です。昼でも夜でも交代制で一時間毎にチェック・操作することになり、大吟の仕込みを控え、忙しくしています。

2004/1/10 夢の香。

 2年目の使用となった「夢の香」。本年は精米で差をつけたいとの思いから、玄米水分から調整。加えて、栽培農家である一郎さんに2,2mm、2,0mm、1,8mmの網ごとに粒を分けて貰い、その甲斐あって良い精米が出来ました。精米したのは12月で、数日前から使い出していますが、割れも少なく、サバケも感動的な程です。麹担当の竹夫さんも俄然、気合の入り方が違う様子。イイものって、人の気持ちを高めてくれると、つくづく思いました。感謝。

2004/1/8 初槽。

 仕込み第1号が搾りとなりました。酒に「とろみ」という触感を出せたら、と思っていた本醸造。仕込み1号らしい味に、その触感出ています。なかなかの出来と思っております。2号以降、続いてくれたら助かり?ます。

2004/1/1 明けましておめでとうございます。

 昨日の大晦日には幾分の開放感から気が緩んで、酒も飲まずして七時にはダウン。ボブ・サップまでは!と、個人的にリキんでいたものの、結局、紅白のあややも見れずに、一人去年に取り残された私。皆さんは、どんな年取りでしたか?本年もよろしくお願いします。

2003/11/29 釜割杜氏への道@。

 「釜口って真円ちゃうん?」「・・・・十文字で2センチも違う釜って、珍しいです、ね。・・・」(※甑を譲り受け、据え付けてみたところ、ビミョーに合わず、沈没、泣!)
 この2センチで覚悟が決まった。割ってやる。今年の米の出来から、今造りの蒸しの時間を大幅に伸ばそうと考えていたので、、、今造りのシリーズ化第一弾。詳細は次回に。

2003/11/28 初、米洗い。

 毎年、初めての米洗いは緊張するもの。精米である程度の傾向はつかめるものの、洗米以降の原料処理で性格が変わり、今後の仕込み・発酵にも影響を与えかねないだけに、早く今年の米の性質をつかみたいもの。精米では、当初、もろいかなと思っていた米が、例年より硬く、本日の吸水でも米粒がしっかりしており、割れる米はほとんど無し。案外、騒がれているよりマシだったりして?というのが、今日までの感想です。米の香は抜きとして。

2003/11/27 貞子。

 今日は井戸洗い。濡れて寒いこの仕事だけは、日差しのある暖かい日にやりたいもの。んで、暖かい日を待っていたのですが、ご存知のように今月は雨が多く、造りも押し迫ったこの時期となってしまいました。しかし、井戸の中っては、不思議な感覚です。井戸洗いは、上からたわしで洗い降り、水中ポンプで砂利、洗い水を汲み上げていく訳ですが、青く光る水がボコボコと湧いてくる様は神秘的で、地球との一体感が多分、どなたでも味わえると思うほどです。
 そうして洗いも済んで清めも終え、ちょっと寒くなったなあ!と、家(事務所)に入ると、なんとタイムリーな事に「♪雨、雪、川、海、僕らは繋がってる、地球の命♪」なぞという子供向けの歌がテレビから流れて、井戸に入った後だけに「そうだよなあ!」と、一人考えるところがあった本日でした。

2003/11/5 マイナーチェンジ。

 今夏、って言っても、私にとっては酒造ってる季節が冬で、それ以外は夏という感覚ですが、、その間に、色々な酒蔵を見せて頂きました。自分の蔵に帰って酒造りをやめたくなくなるような、素敵な蔵ばかりでした。そこで、負けず嫌いが働いたのか、それまでボロを隠していた酒蔵(誰が見てもボロだけど)を、ボロを出して見れるレベルにしたい?と、地道に、一人で時間が空いたときにコツコツと作業をしてきた訳ですが、気が付いてみればもう、11月。うかうか出来なくなってきました。中旬には、大工さんが、釜場の改修に入るし、それまでには、完成させたい希望はあるものの、そこは永遠の素人。運悪く、実家に帰って来たおんちゃんを捕まえて、ピッチを上げるものの、ボロが産んだ荒んだ心を開放する日が果たして来るのか?泣き!
 暇な方、相手には出来ませんが、見に来てください。

2003/11/1 今季もよろしくお願いします。

 今季の造りは、今までになく難しい年になりそうです。とりあえず米のせいにだけはしたくないので、例年よりも、できることは全てやるという気持ちだけは強く持たなければと思っております。杜氏一年目より心配でならないのがホントのところで、どんな酒ができるかは分かりません。自分自身が目指す、やさしくて心和む酒が、こんな年にこそ出来れば、何事にも代えがたい喜びに違いありません。チャレンジの年と思い、この造り頑張りますので、今季もよろしくお願いします。

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